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 第7回  本当に知っていますか?
冬到来!
暖かい地方の方にはあまり縁の無い「雪」の季節です。ここ数年、雪が少ないといわれていますが今年はどうなのでしょうか?
北海道では初雪の声も聞こえ、もう付け替えが始まっている「スタッドレスタイヤ」のこと、皆さんはどれだけご存知なのでしょうか。今回はそんなスタッドレスタイヤのお話です。
スタッドレスタイヤは従来から使われてきた「冬用タイヤ(スパイクタイヤ 1991年に販売中止・スノータイヤ)」に変わるものとして、20年ほど前に誕生しました。きっかけはスパイクタイヤなどがアスファルトを削る「粉塵」が身体に悪影響を与えることからでした。
スタッドレスタイヤという名称は「スタッド(スパイクタイヤのトレッド面に打っていた“ピン(鋲)”)」が無いという意味です。ではピンが無いタイヤでどうやって雪面や氷面を走ることができるのでしょうか。
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スタッドレスタイヤと夏用タイヤ(ごく普通の装着タイヤ)の外見を比較してみましょう。
夏用タイヤに比較してスタッドレスタイヤは(1)低温でもグリップしやすいようにゴムが柔らかい。(2)トレッド面のブロック形状が違う。(3)太い溝(グルーブ)や細かな溝(サイプ)がたくさんある。というような違いが見られます。(1)の理由は読んでそのまま。(2)と(3)はスタッドレスの求められる機能が夏用タイヤと少し違うことに起因しています。では「少し違う」って何が違うのでしょう?
タイヤの主な仕事は「車を支える・力を伝える(走る・止まる・曲がる)・クッション効果」です。走り方や用途によって色々なタイヤが生まれているわけです。夏タイヤは「ゴムが道路に張り付く」イメージですが、スタッドレスタイヤは「ゴムの角(エッジ)を立ててひっかく」イメージで走行します。雪にトレッドの角を突き立てるのです。スタッドレスタイヤの溝が太く深くなっているのは、雪などをしっかりグリップする為です。
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では「氷面」はどうやってグリップするのでしょうか?
皆さんも冷蔵庫から氷を取り出したときに、氷が手に「張り付く」という経験をされていると思います。そうです。氷自体はすべらないのです。ではなぜ氷の上はすべるのでしょうか。答えは「水」です。氷の表面が溶けてできた「水膜」がすべる原因なのです。手に張り付いた氷が溶けてくると、つるつるすべりますよね。凍った路面を走るにはこの「薄い水膜」が邪魔者なのです。スタッドレスタイヤは凍った路面の水を「細かな溝」で吸い上げ(排水)、グリップしているのです。
最近「ミラーバーン」という言葉をよく聞きます。アイスバーンよりもツルツルな路面状態です。交差点などに多く、車の熱で溶かされた氷がまた凍り、走行するタイヤで削られ、ツルツルになるのです。スタッドレスの性能も向上していますが、ミラーバーンでは「グリップしない」と思って運転するくらいがちょうど良いようです。人が立てないくらいツルツルなのですから。
最近のスタッドレスタイヤは、各メーカー共さまざまなグリップ力を高める工夫がされています。ゴムの分子構造の見直し、硬い物(クルミの殻やファイバーなど)をトレッドに埋め込む、トレッドのサイプの切り方など手法は違いますが、様々な方法でグリップ力の増加を図っています。各メーカーのHPなどを見比べてみると色々な技術を垣間見ることができ、面白いです。
冬の雪や氷の上でもグリップし、排水の為の溝も深くって・・・「じゃあ1年中スタッドレスでいいじゃない。」そう思っている人はいませんか?
確かにスタッドレスタイヤで夏の路面を走ることは可能です。ただし、スタッドレスタイヤも万能ではありません。
まず、溝が深いから・・・という「排水」。スタッドレスタイヤは雨などの「大量の水」には弱いのです。排水のスピードが間に合わなくなり、ハイドロプレーニング(水膜の上にタイヤが乗って浮いてしまい、車の操作が何も聞かなくなる現象)を起こしやすくなります。高速走行をしなければ問題ないのですが・・・また、通常の走行状態ではブレーキ性能は夏用タイヤのほうがはるかに優れています。
雪をグリップする為のトレッド面が抵抗となり、走行音が高くなります。また、トレッドの高さが高い為、乗り心地も「ふわふわ感」があり、コーナーでは踏ん張る力が低いなど「専用タイヤ」の弊害も垣間見られます。
やはり季節や用途に応じたタイヤのチョイスは大切なのです。
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スタッドレスタイヤは通常のタイヤと違う表示部分があります。
夏タイヤには使用限度を知らせる「スリップサイン」があります。スタッドレスにも「スリップサイン」はありますが、もう一つ、冬用タイヤとしての使用期限を示す「プラットホーム(通常のスリップサインより高さが高い)」というサインもあります。トレッドが減り、「プラットホーム」が出たスタッドレスタイヤは、高速道路の規制など、冬用タイヤとして認められなくなります。チェーン規制などのとき、思わぬところで高速を降りなければいけなくなる・・・そんなこともありえるのです。
装着前や冬のドライブの前に、スタッドレスは一度点検をしましょう。2シーズン以上前のスタッドレスは特に注意が必要です。亀裂は入っていないか?は十分残っているか?バランスはくるっていないか?当然、空気圧は点検しなければいけません。「去年は大丈夫だった」は禁句です。保存状態が悪いと劣化速度は早くなります。
使う前に点検。冬のドライブにはスタッドレスタイヤだけでなく、タイヤチェーンも装備したいですね。
雪が降らない地域だからって安心していませんか?そんな方はタイヤチェーンだけでも準備しておくことをおすすめします。
備えあれば憂いなしって。ね。
次回

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